1940年代の《ロンジン》の腕時計が入荷しています。 当時の角型時計としては珍しい大振りなサイズと縦長(43.5mm)のシルエット。とりわけサイドベゼルは太く力強く伸び、ステップドベゼルが醸し出す重厚感とも相まってある種異様な雰囲気を放つ腕時計。上品なシルエットながら、ドレスアップしたコーディネートにも十分合わせられるパワーを持ち合わせています。また手首の形にフィットするよう、ケース全体が緩やかなカーブを描くカーヴェックスデザインも特徴的です。 文字盤にはゴシック体のアラビア全数字インデックス、ブルースチールのリーフ針といったクラシックな意匠に加え、グラフィカルなレイルウェイ・インデックスがふんだんに用いられたアール・デコスタイルが見られます。やや控えめなインデックスデザインも、ドレッシーで上質感を醸し出す見事な仕上がり。 ケースの素材となる"STAYBRITE(ステイブライト)”とはステンレススチールの一種ですが、当時のものはロジウムが配合された高級品。独特の硬質感とマットな風合いが魅力的です。 搭載する角型ムーブメントCAL.25.17は、CAL.9Lとも表記されることもありますが、ロンジンのみならずパテック・フィリップのCAL.9-90やIWCのCAL.87といった、角形ムーブメントの傑作機と並び称されるロンジンの名機。耐久性のある肉厚なブリッジ、穴石に配されるゴールドシャトンなど、手の込んだ堅牢な設計は同社の特徴でもあります。美しいスワンネックの緩急針もポイント。