1950年代の《ガラード》の腕時計をご紹介します。 こちらの商品にはオリジナルのボックスが付属しています。 ガラードはイギリスの由緒ある宝飾品店。ヴィクトリア女王より「クラウン・ジュエラー」の称号を得て王冠の製造を担った、英国王室御用達のジュエラーでもあります。ちなみにオリジナルボックスの内側に見られるロイヤルワラントの記載の、”H.M. (=Her Majesty) THE QUEEN”は「女王陛下」を意味しています。 こちらは古い英国車の計器を思わせるクラシックな文字盤デザインが魅力的な一本。レイルウェイ・インデックスとアラビア数字のインパクトもさることながら、時分針とスモールセコンドの秒針がすべてブルースチール製で、「アルファハンド」と呼ばれる1950年代に好まれたデザインで統一されているのがポイント。力強さと上品さを兼ね備えたバランスの良い仕上がりです。 9カラットの金無垢ケースは英国時計ではおなじみのデニソンケース。やや丸みのあるシェイプが可愛らしくも優雅な印象。ケース内部には英国金製品を示すホールマークが刻印されており、その内容は以下の通りです。 ■純度: 9 / .375(9カラット金無垢) ■メーカーズマーク: A.L.D.(アーロン・ラフキン・デニソン) ■アセイ・オフィス: アンカー(バーミンガム) ■デイトレター: J(1958年) ガラードはJ.W.ベンソンなどのジュエラーと同様、スイス製のムーブメントを仕入れて自社オリジナルの腕時計をリリースしていました。この腕時計は《A・シルト》社のCAL.1203を搭載しています。同社は1926年に設立されたムーブメント製造会社連合とも言える《エボーシュSA》の中心的存在で、1896年にアドルフ・シルトがスイス北部のグレンヒェンで創業したエボーシュメーカー。このモデルはCAL.1203をベースに、駆動の際最も忙しく動く部位のひとつであるガンギ車の受け石にビス止めシャトンを備えた、ややハイエンド仕様となっています。 ベルトは同時代のデッドストックを着用しています。ストレートシルエットに丸みを帯びた剣先、当時まだそれほどメジャーではなかったカーフスキンの風合いも腕時計とマッチしています。