ヴィンテージウォッチ市場で高い人気を誇る隠れた名門〈アルピナ〉。その人気の秘密は優れたデザイン性と卓越したクラフツマンシップに裏打ちされる確かな時計作り。それらを体現する逸品が届きました。販売当時のベルトが着用されずに残ったニューオールドストックです。 直線で構成された力強いタンクスタイルのSSケースは、カッティングを多く入れた多面体のフォルム。ノンポリッシュでエッジがしっかりと切り立っており、くっきりとした陰影が生まれることで醸し出される存在感も唯一無二です。また小振りなサイズ感を持ちながら、その肉厚なシルエットは腕元で絶妙なバランスでフィットします。 文字盤デザインはノンルミナスのアラビア全数字インデックスに、ドットと時分針に夜光塗料が盛られた英国軍のミリタリーウォッチを彷彿とさせるノーブルなスタイル。ミニッツレールとスモールセコンドが、レクタングルとラウンドとで異なりつつもレイルウェイデザインで構成された幾何学的なアール・デコ様式を継承する重厚な仕上がり。 搭載するCAL.490は、当時としても非常に珍しい自社製の角形ムーブメント。自社で角形ムーブメントを製造するマニュファクチュールは、オメガやロンジンといった名門のみに限られる数少ないジャンル。独特の美しい輪列構造とブリッジの側面まで磨き上げられた抜かりない手仕事が、往時のクラフツマンシップを偲ばせます。内部に軟鉄性のインナーケースを装備し、防塵性とともに耐磁性能を確保しています。裏蓋に"ANTIMAGNETISCH(=耐磁)"、"EDELSTAHL(=ステンレススチール)"とドイツ語でスペック表記があるのも面白い点。