英国の老舗宝飾品店〈トーマス・ラッセル&サン〉が手掛けた1940年代の腕時計。 ブリティッシュ・ジュエラーズウォッチの例に漏れず、デニソン社の英国製ケースを採用した端正なボディシェイプもさることながら、なにより目を引くのが文字盤のブレゲ数字。いわゆる「英国顔」の腕時計はアラビア数字をやや小ぶりに描くことが多く、それによって控えめな美を演出する傾向にありますが、こちらは比較的大ぶりなサイズ感で配置され、ブレゲ数字特有の柔らかでいて力強い書体から放たれる不思議な存在感は格別です。またそれに呼応するように、それぞれに丸穴のモチーフを持つブレゲ針の自分針も美しく輝くブルースチールの組み合わせが見事。 搭載するムーブメントCAL.59は、スイスの時計メーカー〈レヴュー〉が手掛けたもので、ユニークなブリッジレイアウトともに粒金仕上げによる質実剛健な様相を見せる華麗な仕上がり。レヴューおよびその姉妹メーカーのヴァーテックスは、実力のあるマニュファクチュールで、特に英国のジュエラー向けに腕時計の製造を請け負っていたことで知られています。 着用するベルトは、当店オリジナルの〈アノニム〉。英国の伝統的な製法で作られる堅牢なブライドルレザーを素材に使用し、ブラックのボディにブラックステッチを採用したオールブラック仕様です。表面に白く浮き出ているのは「ブルーム」と呼ばれるロウの成分で、使用するうちに徐々にブルームが取れ、美しい光沢が生まれます。 » "anonym" LEATHER BELT (BRIDLE / BLACK)