ロレックスのディフュージョンブランドとしても有名なチューダーですが、ケースやリューズその他ムーブメント以外のほとんどがロレックスと同じものを採用。タフな使用環境で何度もテストを繰り返しブラッシュアップされた品質は確固たる信頼を築き、単なるディフュージョンとは全く異なる高いクオリティを誇っています。 こちらは小さなバラの紋章が文字盤に掲げられた、俗に「コバラ」と呼ばれる個体で、1952年にリリースされた「オイスター・プリンス」初期の一本。オイスター・プリンスとは、それまでロレックスにだけ使用された高気密のオイスターケースと、機能的な自動巻ムーブメントを初めてチューダーにも採用した記念碑的モデルとなりました。 こちらは"34"のラージモデルになります。 何よりもまず、鋭く切り立ったノンポリッシュケースが見事な存在感を放っています。いわゆる一般的なオイスターケースのフォルムとは一風異なる、ツイストラグを織り交ぜたユニークなスタイルがこの個体の持ち味で、シャープ、エレガント、ストロング、様々な形容詞が当てはまる独特のデザイン。 アラビア数字と変わり種の楔形インデックス、夜光入りのクラシカルなアルファ針といった力強いモチーフが主張しつつ、マーブル状にエイジングしたトロピカルダイヤルもまたヴィンテージならではの味わいと長い年月を感じさせる奥行きを演出しています。 ムーブメントはその形状から「バタフライローター」として知られる自動巻き機構を備えた、名機CAL.390を搭載。花型の耐震装置キフショックを装備するほか、美しく磨き上げられた金色の美しいルックスが大変魅力的です。 着用するベルトは、当店オリジナルの〈アノニム〉。自然な細かいシボが印象的なイタリアンシュリンクレザーを素材に使用しています。オイルをたっぷりと含んでいるためしなやかでしっとりとした質感があり、使い込むうちに味わいのある風合いとなります。