IWCが開発した名機「マークIV」をデザインの源流に持ち、ジャガー・ルクルトやロンジンといった数多くの名門メーカーが同じデザインで英国軍に供給していた有名なブリティッシュ・ミリタリーウォッチ。 こちらはハミルトンがイギリス陸軍(識別番号:W10)に1973年に納品したこちらのモデルですが、レイルウェイ・インデックスや大振りなアラビア全数字インデックス、随所に配されるドットや三角、四角といったグラフィカルな夜光塗料のアワーマーカーなど、当時高い視認性を求めた英国防衛省が、1940年代に各メーカーに求めたスペックとほぼ同じとなっています。ブロードアローについては言うまでもありません。 かなり大振りなトノーシェイプのボリューミーなケースも、このモデルを象徴付けるデザイン。ヴィンテージならではの味わい深い硬質感を持つ、オールステンレススチールのワンピースケースは、金属の塊をくり抜いた一体成形ワンピース構造。ジョイント式のリューズを採用しており、強いテンションで固定された防水仕様の風防により非常に機密性の高い堅牢な構造になっています。 ムーブメントはETA社のCAL.2750がベースとなる、CAL.649を搭載。軍用時計向けのためハック機能を備え、高い精度とメンテナンス性を誇る機械です。耐震装置も装備し、ケースの高い防水性とともにタフに使い回せるユーティリティの高さも魅力的。 着用するベルトは、自然な細かいシボが印象的なイタリアンシュリンクレザーを採用したadvintageオリジナル。オイルをたっぷりと含んでおり、しなやかでしっとりとした質感があります。使い込むうちに光沢が増し、味わいのある風合いとなります。NATO式のナイロンベルトを装着することが多いですが、あえてレザーベルトでドレッシーにも。