数あるスイス時計メーカーの中でも、極めて質実剛健にしてセンス溢れる時計作りで知られる〈シーマ〉。ブリティッシュアーミー等のミリタリーウォッチでも有名ですが、特に三針時計は極めてバリエーション豊富なデザインの腕時計が揃います。 こちらはそのシーマらしさが存分に発揮された1940年代の一本。独特のソリッドな風合いを持つステンレススチールのケースは、ラグのくびれを敢えて抑え、タンク形状を意識することで力強さを演出。リューズもケースに比してやや大振りな点も魅力的です。 そして味わい深くエイジングした文字盤もさることながら、外周部のレイルウェイ・インデックスがエナメルで配されている部分に要注目。エナメル自体が日焼けをしないため、きつね色に色付いた文字盤とのコントラストを生み、工芸品を思わせる存在感を放っています。 "WATERSPORT"のペットネームが示す堅牢なスクリューバックケースに搭載するムーブメントは、ミリタリーウォッチにも採用されていたことで知られるCAL.162。質実剛健で合理的な美しいレイアウトが特徴的で、パーツひとつひとつ抜かりなく磨かれた、まさに質実剛健を体現する仕上がりです。 着用するベルトは、イタリアンレザーのひとつ「ドラーロ」を採用したadvintageオリジナル。ハリがありながらきめ細かい肌を持ち、使い込んでいくうちに艶が生まれ、美しいエイジングが楽しめるのが特徴です。