堅牢なステンレススチールケースに、ミリタリーテイストの文字盤デザインが魅力的な〈ウィットナー〉の腕時計。 ウィットナーは〈ロンジン〉の北米における輸入代理店であると同時に、自社ブランドの腕時計を北米市場で展開していた時計メーカー。1940年代当時米国市場で人気だった、いわゆる「角金」のようなゴールドのレクタングルケースの腕時計が多くを占める一方、こちらはミリタリーユースを目的に製造された比較的珍しいモデル。 くっきりと大振りなアラビア全数字の夜光インデックスに加え、内側に赤字で13時から24時のアワーマーカーが小さく記載されており、ミッションウォッチとしての目的意識がはっきりと伺えます。また夜光を伴う鋭い注射器形の時分針はブルースチールのフレームを持つと同時に、センター秒針も同様のブルースチールというユニークな組み合わせ。その緩やかにボリュームを持たせた緩やかな曲線美も見事です。 やや太めのベゼルが特徴的なラウンドケースは、その力強く伸びたラグデザインにも目を奪われます。一般的なテーパードして先細るホーン形ではなく、先端までがっしりと太いラグデザインは他では見られない意外な個性。 搭載するCAL.11ESは、ETA社のCAL.1080をベースに作られた独自のセンターセコンドのムーブメント。独特のブリッジレイアウトが目を引く一方で、受け石にいずれもゴールドシャトンを装備したハイエンドなカスタマイズが見られます。力強さと上品さを兼ね備えた逸品。