1940年代の《オレーター》のクロノグラフが入荷しています。 オレーターは1906年にスイスのラ・ショー=ド=フォンで設立された《Schild & Cie》による自社ブランド。その母体は1888年の《Braizely Freres》に遡り、数ある時計メーカーの中でも最古参に位置する老舗でもあります。とりわけクロノグラフやムーンフェイズなどの複雑時計のラインナップが有名です。 クロノグラフというと、計器然とした強面なミリタリーウォッチのイメージや、高級メーカーによるドレッシーでエレガンス溢れるデザインが連想されますが、こちらは何となくゆるさが感じられる意外と珍しいデザイン。 クリーム色の文字盤に配される青字のタキメーターやブルースチールといった、青が効果的に用いられた文字盤デザインにより、抜け感とともに程よくノーブルな雰囲気。夜光アラビア数字が通常よりも大振りなデザインであったり、テレメーターが省略されタキメーターのみが外周に備えられていたりと、細かいディテールに個性が光る部分も魅力的です。 搭載するムーブメントは、1937年に登場したカム式クロノグラフの名機、キャリバー48。2時位置のプッシャーでスタート、4時位置のプッシャーでストップ/リセットという独特の操作方式が特徴で、キャリングアーム方式のダイナミックなギミックも魅力的なムーブメント。