文字盤上に配された”SMITHS”のブランド名と誇らしげな王冠マーク、そして”DE LUXE”のモデル名。「デラックス」シリーズがおそらく〈スミス〉の腕時計の中で最も高い人気を誇るのは、そのデザインの豊富さもさることながら、信頼を寄せられる高い機能性にあるとも言われます。そしてその機能性を支えたのは英国製の自社ムーブメントでした。 デラックスの中でも、特に人気の高い比較的初期の文字盤デザインを持つドレスウォッチがこちら。赤い矢をかたどったセンターセコンドのモチーフがアイコニックなモデルです。やや大振りなアラビア数字と楔形インデックスの組みデザインは、1950年代に流行したミッドセンチュリースタイル。加えて文字盤の内側にミニッツインデックスを配するスタイルは、1920年代のアール・デコ期に見られたもの。クラシックとモダンが見事に融合した普遍的なデザイン性を持つ、美しい腕時計です。 他のデラックスに比べケースがやや大振りなのもこのモデルの特徴で、優雅にして力強いラグデザインが特徴。こちらの金無垢ケースを手掛けたのは、”SMITHS CLOCKS & WATCHES"(SCW)。それまでスミスのウォッチケースを製造していたBWCを吸収合併し、ケースもスミスが自社で製造するようになり、名実ともにマニュファクチュールとして充実する黄金時代の名機と言えます。また近年レアリティが高まってきた裏蓋にエングレーヴィングを持たない希少な個体。 ムーブメントはCAL.1215のセンターセコンドモデル、"27.CS.”を搭載。キャリバーナンバーは「27cm、センターセコンド(Center Second)」を意味しています。1215同様、優美な流線形のレイアウトや独特の粒金仕上げが美しいムーブメントですが、厚みがあり頑丈なパーツで構成される質実剛健な作りも見逃せません。 採用したベルトは"anonym"の〈プエブロ〉。1000年以上も昔からイタリアに伝わる伝統のバケッタ製法をによるベジタブルタンドレザーで、革肌のワイルドな質感が特徴です。エイジングの美しさも定評があり、長く着用することでザラザラした表面は艶を帯び、色は濡れたような深い飴色に変化していきます。 » "anonym" LEATHER BELT (PUEBLO / BROWN)
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