1940年代に製造された〈パーマックス〉のクロノグラフ。ブランドバリューはさておき、極めてデザイン性に秀でた珍しい個体です。 古い年代のクロノグラフに見られる青字のスネイル型タキメーターを中央に配し、エンボス仕上げの大振りなドットインデックスがユニークな表情を極める一本。横溢する数字で彩られる一般的なクロノグラフとは打って変わって、グラフィカルなデザイン性が個性を際立たせています。 36mmの大振りなケースは、当時製造されたクロノグラフでは希少なステンレススチール製。ザラツ研磨を思わせる多面仕上げのラグデザインも、その質実剛健な風合いと相まって力強い存在感を放っています。文字盤上には前述のユニークなデザインを持ちつつ、アワーマーカー部分とそれ以外の部分とに異なる仕上げを施し、光の差し込み方で刻々と移り変わるツートーンダイヤルを形作っている点も見逃せません。 ムーブメントはカム式クロノグラフの名機ランデロンの中でも、比較的初期に製造されたキャリバー51を搭載。こちらはキャリバー48の後継モデルで、2時位置のプッシャーがスタート、4時位置がストップ/リセットとなる旧型ランデロンの最高位機種になります。ケース内部にメタルのインナーケースを備えた二重構造で、防塵性と耐久性がプラスされているのも嬉しい点。
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